29日、東京競馬場で行われるジャパンC(G1)の枠順が26日、JRAのHPにて発表された。このレースを最後に引退が決まっている8冠馬アーモンドアイは2枠2番、2頭の無敗の三冠馬デアリングタクトは3枠5番、コントレイルは4枠6番の隣り合わせの枠となっている。
一足早くジャパンCへの参戦を表明していた2頭に、古馬の大将格アーモンドアイが加わったことで、間違いなく今年最高レベルの争いが繰り広げられることになりそうだ。いずれ劣らぬ最強馬候補の戦いが実現したことで、競馬ファンの誰もが気になっているであろう3頭が走れば”どの馬が一番強いのか”という疑問の答えがついにわかる。
枠順が確定したことで各陣営が、どのようなレースプランを考えているのかも気になるところ。三強各馬のこれまでのレースから展開をシミュレーションしてみたい。
まずはアーモンドアイ。ダノンプレミアムに3馬身差で圧勝した昨年の秋の天皇賞、サウンドキアラをノーステッキで4馬身置き去りにした今年のヴィクトリアマイル(G1)はいずれも好位からの抜け出し。インディチャンプの3着に敗れた昨年の安田記念、グランアレグリアに2着完敗した今年の安田記念はスタートで出遅れて後方からの競馬となったことが、敗因と無関係とはいえない。
今秋の天皇賞でも好位3番手からレースを進め、直線4番手から抜け出して連覇を決めたように、アーモンドアイはセンスの良さが大きな武器となっている。おそらく、ジャパンCでも同じような位置取りが濃厚と考えられる。
同じく好位からの競馬が想定されるのはコントレイル。皐月賞(G1)こそレース後に、福永祐一騎手が「進んで行かなかった」と振り返ったが、このときは内側の馬場が荒れ気味だった。1枠1番の最内に入っていただけに、コントレイル自身が荒れた馬場を嫌った可能性もある。
後方からレースを進めたのはこのときのみであることから、やはり先行タイプのイメージだ。好位3番手の競馬で直線4番手から抜け出した日本ダービー(G1)、8頭立て5番手とはいえ、早めの競馬で5馬身差レコード勝ちを披露した昨年の東京スポーツ杯2歳S(G3)が、ベストパフォーマンスに近い。
次にデアリングタクト。前述2頭に対し、この馬は後方からの鋭い末脚が持ち味だ。前走の秋華賞(G1)は直線5番手からの押し切りを披露したが、直線が短い京都の内回りを意識して早めに仕掛けたこともあるのだろう。
この馬の強さが際立ったのは2着馬を4馬身突き放し、ウオッカのレコードを更新したエルフィンS(L)、逃げたスマイルカナと2番手のレシステンシアが残る展開を後方から一気に交わした桜花賞(G1)だ。
そして、最も強い内容だったと見られるのが、2着ウインマリリンと着差こそ1/2馬身ながら、直線で1頭分だけ空いたスペースから強烈な切れ味で差し切り勝ちを決めたオークス(G1)かもしれない。
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