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Monday, May 30, 2022

B/Sの基本 「現預金比率」「借入返済期間」を理解する - 日経ビジネスオンライン

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古田土会計の川名徹執行役員の会計基礎講座の第2弾。「B/S(バランスシート)」の中から2月号では「自己資本比率」と「流動比率」について解説した。今回は、「現預金比率」と「借入返済期間」について説明する。B/Sが理解できれば、会社の財務力や資金力を正確に把握することができる。B/Sをもとに月次で財務改善をしている会社は、不景気の時でも安定した経営が可能になる。

2021年開催のセミナー「経営者・幹部のための『バランスシート』入門講座」を基に再構成しました

 前回のおさらい 

1. B/Sとは

 B/S(貸借対照表)は会社の財産の状況を示したもので、会計用語では「ある一定時点における財政状況、資金の調達源泉とその運用形態」と言います。一方で期中の経営成績を表したものが「P/L(損益計算書)」になります。

 B/Sは左右に分かれ、さまざまな項目が並んでいます。

【左側=資産。お金をどう使ったかを表す。会社の持ち物リスト】

【右側=お金をどう集めたかを表す。上が負債(返済するお金)、下が純資産(返済不要のお金)】

 並び順にもルールがあります。左側の資産の部分は、現金から始まり当座預金、普通預金、定期預金、定期積み金、売掛金、在庫とお金になりやすい順に並びます。

 一方、右側はお金の支払いが早い順に並んでいます。買掛金や1年で返済する短期借入金などが上の方、長い期間をかけて返済する長期借入金は下の方になります。そして、資本金など返済の必要がない資産が一番下です。

 左側は上の金額が多いほうがよく、右側は下の方の金額が多ければ多いほどいい。すぐにお金になって、お金がなかなか出ていかない状態を作ることが重要です。

2. 自己資本比率

 自己資本比率とは、会社の安全性や健全性を表す数値です。

 自己資本比率の計算方法は、「純資産÷総資産」です。総資産が5000万円で純資産が3500万円であれば、自己資本比率は70%になります。自己資本比率が高い会社は筋肉質であると言えます。

 この自己資本比率を上げる方法は3つあります。1つは、純資産を増やす方法。例えば、外部から増資して資本金を増やせば、自己資本比率を上げることができます。ただし、これは中小企業にはあまり現実的ではないかもしれません。

 2つ目が、毎年利益を積み増して純資産を増やすこと。3つ目が、総資産を圧縮すること。不要な資産を持たない経営をして分母の総資産を小さくすれば、自己資本比率は上がります。資産を圧縮するといっても、お金を圧縮してはいけませんので、お金以外の資産を圧縮するという考え方です

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