個人事業や中小企業を経営している方は、事業でカーリースを利用していることも多いでしょう。その場合、リース料を経費として計上することができますが、どの勘定科目になるのでしょうか?また、マイカーを購入した場合と会計処理はどう違うのでしょうか?リース車の会計処理について、ご紹介します。
リースとは?
そもそも「リース」というのは、ある物品をリース会社が利用者に貸し出すサービスです。カーリースの場合は、貸し出される物品が「車」ということになります。
貸し出しサービスとしては、ほかにも「レンタル」がありますが、レンタルとリースには、貸出期間や貸し出す物の調達方法、解約の可否などで、以下のような違いがあります。
・貸出期間
レンタルは短期間ですが、リースは比較的長期間の契約になります。カーリースの場合は、多くが1年~9年程度の契約期間となっています。
・貸し出す物
レンタルでは、レンタル会社が保有している物を利用者に貸し出します。一方、リースでは利用者の希望に合わせてリース会社が貸し出す物を新品で調達する場合が一般的です。カーリースでは、豊富な車種の中から好きな新車を選んで契約することが可能です。
・解約
レンタルは契約を途中で解約することもできます。しかし、リースは原則として解約不可です。中には手数料を支払うことで解約できる場合もありますが、解約手数料はかなり高額であることが多く、「違約金」とみなされます。
このように、リースは希望した物を長期的に借りて使用するのに適したサービスです。企業の事業用設備や、オフィスの事務機器等を調達する際に、しばしば利用されています。カーリースも同様で、個人向けのリースが一般的になる前から、法人向けのサービスとして利用されてきました。
車のリース代を計上する方法は?
カーリースの利用料を経費として計上する方法は、リース契約の方法によって異なります。リースには、おもに以下の3種類の契約方法があります
・所有権移転ファイナンス・リース
契約期間が終わった後、リース商品をもらうことができるリース契約で、中途解約不可
・所有権移転外ファイナンス・リース
契約期間が終わった後、リース商品をもらうことができないリース契約で、中途解約不可
・オペレーティング・リース
ファイナンス・リースに当てはまらないリース契約で、単純に物を借りているだけの状態とみなされ、契約期間終了後は返却(残価設定があるカーリースの場合なども該当する)
会計処理上では、ファイナンス・リースは売買取引に準じた処理を行い、オペレーティング・リースは賃貸借取引に準じた処理となります。
ただし、中小企業の場合は、所有権移転外ファイナンス・リースについても、オペレーティング・リースと同様に賃貸借取引に準じた会計処理をすることが認められています。日本のリースはほとんどが所有権移転外ファイナンス・リースですから、中小企業がリースを利用した場合は、賃貸借取引に準じた計上方法を取ることができると考えていいでしょう。
賃貸借取引に準じた計上をする場合、減価償却の必要はなく、月々のリース料について、借方の勘定科目は「リース料」、貸方の勘定科目は「普通預金」(引き落としや振込など、預金口座から支払った場合)として処理すればいいので、簡単です。
一方、売買取引に準じた会計処理をする場合は減価償却が必要になります。また、残価設定のあるリースを利用する場合は、減価償却をする際に残価についても考慮しなければならなくなるため、仕訳がより煩雑になります。
マイカー購入とカーリースの会計処理の違いは?
マイカーを購入した場合とカーリースを利用した場合の会計処理の大きな違いは、「支払った金額について、そのタイミングで経費にできるかどうか」という点です。
マイカーを購入した場合、その金額の勘定科目は「車両運搬具」として経費計上することになります。ただし、全額を購入した年の経費にできるわけではなく、耐用年数に応じて減価償却することになります。そのため、一般的な普通車の新車の場合、6年間かけて経費計上を行います。
なお、新車で車を購入した場合、できるだけ節税するためには、自動車重量税や自動車税を「租税公課」、自賠責保険料を「保険料」、諸費用を「支払手数料」などの勘定科目にそれぞれ仕訳し、損金として計上する必要があります。
一方、カーリースでは月々の支払額について、その都度計上することになります。そのため、「実際には現金の支出があるにもかかわらず経費にできない」ということはありませんし、税金や自賠責保険料、手数料等を含めたすべての金額を「リース料」とできるため、仕訳も簡単です。
たくさんある!仕事で車をリースするメリット
このようにカーリースは、会計処理がしやすいというメリットがありますが、事業用車としてカーリースを選択するメリットはほかにもたくさんあります。仕事でカーリースを利用するメリットについて、ご紹介します。
・定額制で資金計画が立てやすい
カーリースは、毎月決まった定額料を支払うだけで利用できます。カーローンのように多額の頭金や購入費用を捻出する必要がない上に、車検費用等も月々の定額料金の中に含めることができるため、資金計画が立てやすいメリットがあります。
・車種の選択肢が豊富
カーリースは、レンタカーやカーシェア、中古車購入などとは違い、現在販売されているすべての国産車種からリースする新車を選ぶことができます。事業に適した車種が選べないという心配は無用です。
・メンテナンスやトラブルをサポート
カーリースでは、トラブルが起こったときや、不安な点があるときも、リース会社が全面的にサポートをしてくれます。具体的なサポート内容は各リース会社によって異なりますが、定期点検やメンテナンス等を月額料金に含められたり、任意保険を紹介してもらったりすることも可能です。
また、自宅への納車が可能なリース会社を選べば、店舗に行かずに契約を完了させることができ、忙しい事業主にもぴったりです。
車のリースなら「定額カルモくん」がおすすめ
事業のために車をリースするなら、カーリースのサービスの中でもサービスが充実している「おトクにマイカー 定額カルモくん」がおすすめです。「定額カルモくん」には、以下のようなメリットがあり、人気があります。
〈「定額カルモくん」のメリット〉
・自宅まで納車してくれる
・スマホで手続きが楽々
・すべての国産車種から希望の車を選べる
・1年~11年という幅広い契約年数
・契約期間満了後は返却のほか、買取りや再リースも可能
・月々1万円台から手軽に利用できる
さらに、メンテナンスプランが充実していて、希望に合わせた4つのプランから選択できます。月々の固定費を低めにして出費を少なくしたい場合は、最低限の法定費用や税金等がセットになった「ホワイト」、車検費用やエンジンオイル交換など定期的に必要になる費用のみ定額に含めたい場合は「シルバー」、車にかかる維持費をできる限り月額定額に含めたい場合は「ゴールド」、そして故障や修理があったときに頼れるメーカー保証をつけたい場合は「プラチナ」を選択しましょう。
例えば、軽自動車のスタンダードモデルであるダイハツ「ミライ―ス」を11年契約でリースする場合は、月額12,870円から(2020年4月時点)。メンテナンスは、ホワイトプランは追加料金なし、シルバープランは+3,340円/月、ゴールドプランは+4,460円/月、プラチナプランは+6,980円/月で、どれも月額料金が20,000円以内に収まります。
契約年数やメンテナンスプランなどのカスタマイズができるので、事業計画に応じた自由なリース契約も可能です。事業用車両をお探しの方は、検討してみるといいでしょう。
事業用車はカーリースがお得!
事業業の車両は、購入するだけでなく、カーリースで調達することもできます。勘定科目を「リース料」として全額計上でき、会計処理上の手間もかかりません。支出額を一定にでき、メンテナンスや乗換えも簡単など、メリットも豊富です。事業用車としてリースを利用すれば、ビジネスをお得に進めることができるので、おすすめです。
よくある質問
Q1:車のリース代を計上する場合の勘定科目は?
A:カーリースの利用料は、賃貸借取引に準じた計上をする場合、減価償却の必要はありません。借方の勘定科目は「リース料」、貸方の勘定科目は「普通預金」(引き落としや振込など、預金口座から支払った場合)として処理できます。
Q2:マイカー購入とカーリースの会計処理の違いは?
A:マイカーを購入した場合、勘定科目は「車両運搬具」として経費計上し、耐用年数に応じて減価償却することになります。新車で車を購入した場合は、自動車重量税や自動車税を「租税公課」、自賠責保険料を「保険料」、諸費用を「支払手数料」などの勘定科目にそれぞれ仕訳する必要があります。一方、カーリースでは月々の支払額をその都度計上することになり、税金や自賠責保険料、手数料等を含めたすべての金額を「リース料」とできるので、仕訳も簡単です。
Q3:事業用車をリースすることのメリットは?
A:カーリースは、車にかかる費用すべての勘定科目を「リース料」にできるので、会計処理がしやすいというメリットがあります。ほかにも、定額制で資金計画が立てやすい、事業に適した車種を選べる、メンテナンスやトラブルでのサポート体制が充実しているといったメリットがあります。
※記事の内容は2020年5月時点の情報で制作しています。
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May 09, 2020 at 05:16AM
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