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Wednesday, June 29, 2022

現金はいずれ価値を失う…マネーのプロが語る最大の失敗「普通口座に現金を預けすぎていた」 - Business Insider Japan

serenalisa.blogspot.com

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「インフレが話題になっていない時期でも、現金の価値は毎年下がり続けます」

Carlina Teteris/Getty Images

  • 筆者の失敗のひとつは、多くの若い人たちに共通することだが、普通預金口座に現金を貯めすぎてしまうことだ。
  • ファイナンシャル・アドバイザーによると、このようなことを行ってしまうと、インフレのためにお金の価値が下がってしまうという。
  • 経済的な目標を設定し、退職後のために貯蓄し、基本的な投資について学ぶことが有効だ。

私は20代のころに犯した最大の過ちを、33歳になった今も繰り返している。あまりにも多くの現金が普通預金口座にあるのに、それを使って何をすべきか、まったく何も思い浮かばないのだ。

だがどうやら、それは私だけの問題ではないようだ。多くの若い投資家が、同じ過ちを犯している。パーソナル・キャピタル(Personal Capital)社が行った調査によると、20代の人々は平均して財産の28%を現金として保有している。

個人資産の何%ぐらいを普通口座に置いておくべきかという点で専門家の意見は一致していないが(だいたい10%から20%ぐらい)、ファイナンシャルアドバイザーは4つの理由から、現金を多く持ちすぎることは無駄だと指摘する。

1. 現金は価値を失う

自分のポートフォリオの現金比率が高いとき、私は満足を覚える反面、口座に置いておくことで現金が次第に価値を失い、そのうち後悔することになるのだろうと考えてしまう。

ファイナンシャルプランナーとしてスタッシュ(Stash)社でファイナンシャル・アドバイス部長を務めるローレン・アナスタシオ(Lauren Anastasio)氏は、現金を維持すると機会費用が発生すると指摘する。

「インフレが話題になっていない時期でも、現金の価値は毎年下がり続けます。今日の100ドルには10年前の100ドルの価値はありません。逆に、今の100ドルは10年後の100ドルよりも間違いなく値打ちがあります」

アナスタシオ氏は、現金を投資に回せば平均で年に8%ほどの利益が期待できるので、現金のまま多額を維持していてはインフレ率に見合った、あるいはそれを上回る成長を得る機会を逃すことになる、と付け加えた。

2. 現金は経済的な目標がないことの証拠

口座を確認するたびに満足のいく残高が確認できれば、自分は経済的に成功しているという気持ちは得られるが、それは同時に自分の将来に対して経済的な目標が定まっていないことの証でもある。

ファイナンシャルプランナーのエヴォン・メンドリン(Evon Mendrin)氏は、資産の多くを現金でもっている人は経済的な意味で目標や優先順位を決めていないという。

「現金で何をすべきかわかっていないので、遊ばせてしまうのです」と指摘したうえで、メンドリン氏はこう続けた。

「経済的に何を優先すべきかがはっきりとすれば、余った現金で何をすればいいかを想像しやすくなります」

では、具体的にどうすればいいのだろうか。メンドリン氏は手始めとして、バケツ方式の現金の振り分けを薦めている

「まず短期のバケツを設定して、そこに例えば緊急時用資金など、必要なときにいつでも使える額を確保します。そのバケツが満たされたら、次は中期、さらに長期の目標について考えるのです。そして、思いついた目標に沿って投資をするのです」

メンドリン氏の考えでは、定年退職後の生活などの長期的な目標については、今後ずっとインフレ率を確実に上回ると考えられる株式や不動産などに積極的に投資するのが好ましい。中期的な目標には、債券などへの投資が適しているという。

3. 機会を逃すことになる

口座にたくさんの現金があれば安心感はあるだろう。だが公認会計士のネイト・ハンセン(Nate Hansen)氏は、口座に現金を眠らせていると、機会を逃すことになると指摘する。

「投資せずに現金のままで何年も維持するのは、片思いの相手をデートに誘う勇気のないまま高校生活を終えるような話です」とハンセンは言う。

「株式市場では長期的に10%ほどの利益が得られるだけではありません。長期間運用した投資資産には複利の側面もあるのです」

資産の一部をリスクの低い証券の形で維持することが望みなら、財務省のインフレ連動国債(TIPS)を検討するのがいいと、ハンセンは言う。

「米国長期国債は消費者物価指数(CPI)にもとづくインフレ率に連動するようになっています。TIPSはインフレに対して保護されています。金利を変動させるのではなく、インフレに合わせて債券の実際の額面を調整するからです」

4. 現金を税金の相殺に用いる

ファイナンシャルプランナーのトニー・マシソン(Tony Matheson)氏は、余っている現金で年金口座を最大限に活用して、税を相殺することを薦めている。

マシソンはこう言う。「401(k)を最大限に活用していない人は、税金を必要以上に支払っていることになります」

そして、こう付け加えた。

「今税金を支払うことになりますが、現金が年金口座に移れば、その後は成長した場合も、引き出した場合も課税されることがありません」

[原文:Financial advisors share 4 reasons why there's such a thing as having too much in a savings account and what to do with that money instead

(翻訳・長谷川圭/LIBER、編集・長田真)

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