巨人菅野智之投手(31)が、今オフにポスティングシステムによる大リーグ移籍を視野に入れていることが25日、分かった。この日は第1戦から中3日でブルペン待機。7回裏には肩をつくったが、登板機会はなかった。日本シリーズ敗退直後で、今後家族らと周囲と話し合った上で最終決定するとみられる。
米球界から注目を集める中、夢の挑戦への決断の時に向け、準備を進める。新型コロナウイルスの影響などで不透明な部分もある中、米球界の移籍市場などを精査。球団では昨年、山口(ブルージェイズ)が同制度を利用して初めて大リーグに移籍した。環境面なども含め慎重に見極める。
複数の球界関係者によれば、代理人の選定作業に入っているとみられる。カブス・ダルビッシュ、ツインズ前田、レイズ筒香ら日本人メジャーリーガーも担当する米大手エージェント会社「ワッサーマン・メディア・グループ」のジョエル・ウルフ氏が有力候補に挙がる。
今季は史上初の開幕戦から13連勝を達成。最多勝、最高勝率のタイトルも獲得し、リーグ連覇に導いた。球団は数年前から菅野の大リーグ挑戦の夢を認識。山口オーナーは昨年11月に「ドラフトで1年待って、ジャイアンツに来ている。その分、海外FA権を取得する時期も後の方にずれていくというような事情はありますよね」と話した。チームへの貢献度を高く評価し、菅野が決断すれば容認する方針を示している。
◆ポスティングシステム 海外FA権取得前に米球界に移籍できる制度。コロナ禍の今季は申請期間が1週間繰り下げられ、11月8日~12月12日。MLB事務局が契約可能選手を全30球団に通知後、獲得希望球団と30日間交渉できる。当初は最高入札額を提示した球団が独占交渉権を得たが、18年オフからは選手が結んだ契約の総額に応じて譲渡金の額が決まる変動制に改定された。
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