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Wednesday, April 1, 2020

定期預金より得する3つの貯金方法 - マイナビニュース

定期預金は普通預金に比べれば高金利ですが、現在の超低金利時代においては、0.01%(大手都市銀行、ゆうちょ銀行)となっており、10万円を10年預けても100円にしかなりません。それでも、元本が保証されるため、投資よりもいいと思う人もいます。そこで、安全性も高く、定期預金よりもお得感がある貯蓄方法を3つ、注意点も含めてご紹介します。

個人向け国債

1つ目は「個人向け国債」です。

国債と聞いて「何だろう?」と思う人に簡単にご説明します。国債とは、国が発行する債券で、一般の投資家からお金を借りて、満期までの期間、利子を支払い、満期になると元本が返ってくる仕組みです。そのため、国が破綻しない限り、元本割れするリスクはありません。

個人向け国債は3年、5年、10年と3つの満期があり、3年と5年は固定金利、10年は変動金利となっており、最低1万円から1万円単位で購入できます。発行後1年は換金できませんが、それ以降は中途換金が可能となっています。中途換金した場合には、中途換金調整額が、本来もらえる利子から差し引かれますが、元本が減ることはありません。

・メリット

大手都市銀行の定期預金の金利が0.01%という中、個人向け国債の金利は0.05%(下限金利)です。金利は個人向け国債の銘柄によって異なりますが、最低でも0.05%は保証されるということです。また、10年満期のものは変動金利なので、インフレにも対応しています。

元本割れするリスクもほとんどなく、定期預金よりも金利が高い点がメリットと言えるでしょう。

・デメリット

現在のような超低金利状況の中では、定期預金よりも金利が高いとはいえ、株式投資や投資信託などのリスクを取って運用する金融商品と比べると利回りは低く、積極的に増やすことを考えている人にとっては物足りないと言えます。 他には、購入後1年間は換金できない、信用リスクがある(リスクはゼロではない)といったデメリットがあります。また、金融機関によっては、口座管理手数料が必要となる場合があります。

積立保険

2つ目は「積立保険」です。

積立保険とは、毎月保険料を積み立てていき、満期時に運用されたお金が戻ってくる貯蓄性の高い保険のことです。保険商品なので、生命保険のように万が一の時の保障もあります。学資保険、終身保険、個人年金保険などがあります。

・メリット

毎月、保険料の自動引き落としという形式で積み立てていき、途中で解約しない限り、満期まで引き出せないため、貯金が苦手な人でも確実に貯蓄をすることができます。また、返戻率が高い(100%以上)商品を選べば、定期預金よりも利率が高くなる場合があります。

さらに、所得控除を受けられるメリットもあります。積立保険で支払った保険料は「生命保険料控除」の対象となります。所得税で最高4万円、住民税で最高2万8,000円の控除(※平成24年以降に締結した保険契約の場合)が受けられます。

所得控除は所得の合計から控除額を引いたものに税率をかけて計算するので、所得税率が10%の人で、他に生命保険の加入がなく、年間8万円以上の保険料を支払っている場合、所得税、住民税を合わせて年間6,800円税金が軽減できます。

・デメリット

早期解約をすると、多くの場合元本割れとなります。また、一部の商品を除き、利率は契約時に固定されてしまうので、長期間の積み立てでは、インフレリスクが懸念されます。現在は超低金利時なので、低い利率で固定されてしまうことで、物価上昇、金利上昇に対してのリスクが高いと言えます。

さらに、保険会社が破綻した場合のリスクもあります。定期預金の場合は、預金保険制度があるため、元本1,000万円までと利息が保護されます。しかし、保険契約の場合は破綻時点の責任準備金(※)の90%までは保護機構によって補償されますが、払い込んだ保険料の90%が補償されるわけではありません。

※保険会社が将来の保険金の支払いに備え、保険料や運用収益などを財源にして積み立てる準備金

iDeCo(イデコ)

3つ目は「iDeCo(個人型確定拠出年金)」です。

iDeCoは投資のひとつなので、リスクが高く、定期預金との比較にはならないと思われるかもしれませんが、iDeCoの運用商品の中には、元本確保型の商品があります。これは、定期預金や保険商品で運用するもので、安全性が高く、所定の利息が上乗せされます。

注意点としては、iDeCoは運用期間中、口座管理手数料を払い続けなくてはならないため、利息よりも手数料の方が高くなるケースもあります。しかし、それ以上に次に紹介する所得控除の恩恵が大きければ、iDeCoをやる価値があります。

・メリット

iDeCoには税制優遇があり、中でも掛金が全額所得控除となるメリットは大きいです。仮に毎月2万円を積み立てた場合、所得税率が10%の人であれば、所得税、住民税合わせて年間48,000円の節税となります。先述した生命保険料控除と比べても、節税効果が大きいことがわかるでしょう。

・デメリット

iDeCoは基本、60歳まで解約ができません。老後資金を準備することが目的であるため、途中で取り崩して資金化できません。

また、最大のメリットである掛金の全額所得控除は、当然ながら、所得税を払っていない人には何のメリットにもなりません。それでも投資信託で積極的に運用をする場合は、運用益が非課税となるメリットがありますが、元本保証型の商品で運用する場合は、手数料以上に利息を得ないと損をすることになります。

定期預金よりも得をするという観点から3つの貯蓄方法をご紹介しました。どの方法にも、メリットとデメリットがあります。両方を理解した上で、自分にあった貯蓄方法を見つけてみてください。

筆者プロフィール: 石倉博子(いしくらひろこ)

女性のためのお金の総合クリニック「エフピーウーマン」認定ライター。/ファイナンシャルプランナー(1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP認定者)。“お金について無知であることはリスクとなる”という私自身の経験と信念から、子育て期間中にFP資格を取得。実生活における“お金の教養”の重要性を感じ、生活者目線で、分かりやすく伝えることを目的として記事を執筆中。

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April 01, 2020 at 05:19AM
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