serenalisa.blogspot.com
すぐに使わないお金がある場合、「投資をする」「金融機関に預金として預ける」といった方法があります。預金として預ける場合、大きく定期預金と普通預金の2種類に分かれますが、どちらで預ければいいのか迷う人もいるのではないでしょうか。
本記事では、普通預金との違いや種類といった定期預金に関する基礎知識、メリット・デメリット、満期になった場合の取り扱いのほか、有効な活用法について解説します。
監修者 AFP/2級FP技能士 吉田祐基
ライター・編集者。お客様向けの会報誌や、記事、Webサイト、PDF資料といった各種コンテンツ制作のディレクション業務ほか、Webメディアの運営を担当。
【監修者プロフィール】
定期預金とは、指定した期間お金を預けて利息を得る金融商品
定期預金とは、一定の期間を指定してお金を預けることで、利息を得る金融商品です。定期預金は、指定した期間が終わるタイミング(満期)まで、原則として引き出しができません。その代わりに、普通預金として預けておくよりも高い金利が設定されています。満期前に中途解約をすることもできますが、当初の予定よりも低い金利が適用されます。
一方、普通預金はいつでも自由にお金を引き出すことが可能です。そのため、日常生活で必要になるお金を貯めておくときに活用できます。
定期預金の預け入れ期間は、1ヵ月、6ヵ月、1年、3年、5年、10年などから設定できます。将来、お金が必要になるタイミングに備え、計画的に貯蓄しておくのに適した金融商品といえるでしょう。
定期預金の種類
一口に定期預金といっても、さまざまな種類があります。主な定期預金の種類としては、下記の4つが挙げられます。
一般定期預金
一般定期預金は、一定の期間を指定してまとまったお金を預ける、スタンダードな定期預金です。指定できる期間は金融機関によってさまざまで、1ヵ月〜10年のあいだで指定するのが一般的です。
一般定期預金の金利の種類には、固定金利と変動金利の2種類があります。固定金利の場合、最初に預金した時点で設定された金利が満期になるまで適用されますが、変動金利の場合、6ヵ月などの期間ごとに見直されます。
固定金利の定期預金では、預入金額が300万円未満で「スーパー定期」、預入金額が300万円以上で「スーパー定期300」と呼ばれるケースがあることも押さえておきましょう。
大口定期預金
大口定期預金とは、1,000万円以上のまとまったお金を預け入れる定期預金です。大口定期の場合も、預入期間は一般的に1ヵ月〜10年の期間で設定できます。退職金などのまとまったお金を預けるのに向いています。
積立式定期預金
積立式定期預金は、毎月一定額を定期預金として積み立てていく定期預金です。普通預金から、毎月決まった金額が自動的に定期預金に振り替えられます。
積立式定期預金を利用することで少額から貯蓄を始められたり、貯蓄習慣が身に付いたりなど、貯蓄が苦手な人に向いています。
期日指定定期預金
期日指定定期預金は、預け入れてから1年が経過したら、顧客が自由に満期日を設定できる定期預金です。通常の定期預金と違い、預け入れた後に満期日を指定します。
定期預金のメリット
定期預金には、普通預金や投資商品にはないさまざまなメリットがあります。下記の5点は、定期預金の代表的なメリットです。
普通預金より金利が高い
定期預金のメリットは、普通預金と比べて一般的に高い金利が設定されている点です。定期預金は、自由にお金を引き出せない代わりに高い金利が設定されており、しばらく使う予定がないお金を預けておくのに向いています。
例えば、2024年4月30日時点の三井住友銀行の「円預金金利」は、普通預金の金利が0.02%ですが、定期預金の金利は10年を指定すれば0.3%と、15倍もの差になります。
元本保証されている
元本が保証されている点も、定期預金のメリットです。預け入れた元本は、経済や市場の動向が変動しても減額されることなく、全額を引き出すことができます。投資商品では、投資した元本を全額回収できないケースもありますが、定期預金はそのリスクを気にすることなく安心して資産を預けることが可能です。
預金保険制度がある
定期預金は、預金保険制度によって保護されるというメリットもあります。預金保険制度とは、金融機関が倒産した場合でも、普通預金や定期預金などの元本1,000万円までと破綻日までの利息については、預金保険機構によって保護される制度です。1,000万円を超える元本と利息の返金は保証されず、金融機関の状況に応じてカットされる可能性があります。
1,000万円の枠は金融機関ごとにカウントされるため、複数の金融機関に分けて1,000万円未満の預金を保有するようにすれば、安全に資産を運用することが可能です。
預け入れる期間を選べる
預け入れる期間を選べる点も、定期預金のメリットです。将来、お金が必要になるタイミングにあわせて資産を運用することができます。
例えば、10年後の子供の大学入学資金や、1年後の住宅リフォーム資金など、お金が必要になる時期に合わせて預入期間を指定することで、普通預金よりも高い金利でお金を貯めることが可能です。
手数料がかからない
定期預金のメリットとして、手数料がかからないという点も挙げられます。投資商品は、購入時や保有中、売却時などに手数料がかかるのが一般的です。一方、定期預金では、預け入れ時から預け入れているあいだ、そして解約時まで、手数料は必要ありません。
ただし、期間の途中で解約した場合、当初予定していた金利よりも低い金利が適用されます。
定期預金のデメリット
さまざまなメリットがある定期預金ですが、デメリットもあります。下記のようなデメリットがあることも想定し、活用するかどうかを判断しましょう。
投資商品に比べてリターンが小さい
定期預金のデメリットは、外貨預金や投資信託などの投資商品と比較してリターンが小さいことです。投資商品は、市場の動向に応じて損失が出る可能性もありますが、リスクがある分だけ高額な利益を得られる可能性もあります。一方、定期預金の利息はあらかじめ決まっており、その利息よりも利益が得られる可能性はありません。
例えば、2024年4月30日時点の三井住友銀行の「円預金金利」では、預入期間10年の定期預金は0.3%の金利が設定されていますが、投資商品であれば年1%以上の平均利回りで運用できることも少なくありません。リスクを負ってもお金を増やしたい場合、投資商品を検討してください。
中途解約しないと途中でお金を引き出せない
定期預金は、満期までお金を引き出せないというデメリットもあります。仮に中途解約をした場合、通常の金利よりも低い金利が適用され、金利が低くなった結果、普通預金と同程度の金利になるケースもあります。
そのため、将来お金が必要となるタイミングを見極め、その時期にあわせて預入期間を設定するようにしましょう。
インフレに対応できない
定期預金は、インフレに対応できないという点もデメリットです。インフレとは、インフレーションの略で、物価が上昇することです。
例えば、物価が2倍になった場合、従来の倍のお金を支払わなければ同じ物を買えなくなるため、お金の価値は相対的に下がった状態といえます。定期預金の金利は金融機関によって設定され、固定金利型では預け入れた際の金利で固定されるため、金利よりもインフレ率が上回った場合は、資産価値が減少してしまうのです。
インフレへの対応については、下記の記事をご覧ください。
インフレで貯金が減る?物価上昇から資産を守るための方法を解説
定期預金が満期になった場合の取り扱い
定期預金が満期に到達した場合、基本的には自動解約または自動継続のどちらかになります。自動解約の場合、預けていた元本と利息が普通預金口座に移されるため、自由に引き出すことが可能です。
一方、自動継続では、同じ期間で定期預金が再設定されます。元本のみが継続されるケースと、元本と利息の合計金額で定期預金が再設定されるケースがあります。
自動解約か自動継続かは、定期預金を申し込む際の契約内容によって異なり、自動継続の場合は満期前に解約の予約を申し入れることで、満期で解約することが可能です。
定期預金の有効な活用法
定期預金は、メリットがある一方でデメリットもあるため、工夫して活用しなければなりません。定期預金を活用するためには、下記の4点を意識するのがおすすめです。
金利の違いを意識して選ぶ
定期預金を選ぶ際は、金利の高い金融機関と商品を選びましょう。定期預金の金利は、金融機関や商品によってさまざまです。金利が高ければ高いほど、得られる利息も多くなります。
長期間運用すれば得られる利息に差が出るため、少しでも金利の高い金融機関・商品を選ぶことをおすすめします。
ライフイベントにあわせて預入期間を決める
定期預金では預入期間を選べるため、ライフイベントにあわせて期間を設定することが重要です。一般的に定期預金は、長く預ければそれだけ高い金利が設定されていますが、中途解約した場合、普通預金並みの金利に下がってしまうケースもあります。そのため、将来まとまったお金が必要になるケースを想定し、そのケースにあわせた預入期間を設定するのが、基本的な活用法です。
緊急時の予備資金のために活用する
定期預金は、緊急時の予備資金を貯蓄するための手段としても効果的です。定期預金は、満期前にお金を引き出すには中途解約が必要になるため、普通預金よりも使いづらい預金といえます。使いづらいということは、使いすぎを避けられる預金ともいえるため、普段は使わずにいざというときだけ引き出すための予備資金を貯めるのに適しています。
中途解約も想定し、緊急時の予備資金のために定期預金を活用するのもひとつの方法です。
投資商品と組み合わせる
定期預金と投資商品を組み合わせて資産運用するのもおすすめです。定期預金には安全に運用できるというメリットがある一方で、投資商品と比べるとリターンが小さく、インフレに対応できないというデメリットがあります。そのデメリットは、定期預金よりも大きなリターンを見込める投資商品でカバーできる可能性がありますが、投資商品には元本割れしてしまうリスクもあります。
そこで投資商品と定期預金をうまく組み合わせ、リスクと安全性の最適なバランスを見つけるようにしてください。
メリットとデメリットを踏まえ、定期預金を活用しよう
定期預金には、ライフプランにあわせて運用できる、安全でコストがかからないといったメリットがある一方、投資商品と比べたリターンの小ささやインフレ対応の難しさといったデメリットがあります。投資商品も組み合わせた運用方法を検討してください。
投資商品を組み合わせたい場合、定期預金よりも金利が高い外貨預金を検討しても良いでしょう。
オリコンでは、日本最大級の規模で調査を行い、毎年「外貨預金 オリコン顧客満足度ランキング」を発表しています。外貨預金を始めるにあたって知っておきたい取引メニューや手数料、金利の満足度など、さまざまな視点のランキングを発表していますので、外貨預金選びの参考にしてください。
外貨預金 オリコン顧客満足度ランキング
監修者 AFP/2級FP技能士 吉田祐基
ライター・編集者。編集プロダクションで、Web・紙媒体問わず主に金融系コンテンツの制作を担当後、HRテック企業に制作ディレクターとして入社。お客様向けの会報誌や、記事、Webサイト、PDF資料といった各種コンテンツ制作のディレクション業務ほか、Webメディアの運営を担当。
Adblock test (Why?)
からの記事と詳細 ( 定期預金とは?メリット・デメリットや有効な活用法を解説 - オリコン顧客満足度ランキング )
https://ift.tt/uiofDXg
No comments:
Post a Comment