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Monday, April 3, 2023

元国税職員 普通預金が2倍になるのにかかる年月「7万年以上 ... - BIGLOBEニュース

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小林さんいわく、長期で資産形成を行うためには預金ではなく投資に目を向けたほうがいいそうで——(写真提供:Photo AC)

岸田文雄首相が推し進めている「資産所得倍増プラン」。2024年からはNISAの制度が新しくなるなど、貯蓄から投資へのシフトを促すさまざまな施策が行われていますが、元東京国税局職員の小林義崇さんは「知らない間にあなたはお金で失敗している!」と主張しています。国の資産を扱ってきた小林さんだからこそわかる、いま一番安心なお金の増やし方とは。その小林さんいわく、長期で資産形成を行うためには預金ではなく投資に目を向けたほうがいいそうで——。

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預金だけでお金は増やせない

私が相続税の申告書チェックや税務調査を行っていて知ったのは、預貯金だけで億単位の財産を築ける人はほぼいないということです。

株式や投資信託、貸付用不動産といったように、何かしらの投資を行っている人が大半で、投資から得る運用益から多額の資産を築いていました。

日本は世界的に見ても資産に占める現金・預金の割合が高い国です。

政府は「預金から資産形成へ」とのスローガンのもと投資を促していますが、今も預金の割合が高い状況は変わっていません。


海外と比べた家計の金融資産構成<『元東京国税局職員が教えるお金の基本』より>

POINT
日本人はおよそ半分もの額を現金で保有。一方、海外、特に米国はほとんどが株式等の金融商品で保有されていて、預金はわずかなのです。

一攫千金を狙う手段として認識されがち

それは、海外の場合は長期で資産形成を行う重要性が認知されている一方で、日本では資産運用といえば、一攫千金を狙う手段として認識されがちであることも関係しているはずです。

この誤りを正し、長期的に投資をする人を増やしたいからこそ、政府は金融商品の税制優遇措置を進めているのです。


日本における年度毎の家計の金融資産<『元東京国税局職員が教えるお金の基本』より>

POINT
「貯蓄から投資へ」のスローガンが叫ばれていながら、日本の金融資産保持比率は約20年もの間そこまで変わっていません。投資をする人を増やしたいからこそ政府は金融商品の税制優遇措置を推進しているのです。


『元東京国税局職員が教えるお金の基本』(著:小林義崇/幻冬舎)

預金の問題は、得られる利益(リターン)が非常に少ない点にあります。

普通預金は0.001%、一定期間お金を預けることで金利が優遇される定期預金でも0.002%程度の金利となっています。

65歳までに2,000万円の財産を築こうとした場合

仮に金利0.002%の定期預金に毎月積み立てたとして、65歳までに2,000万円の財産を築こうとした場合、どれくらいのお金が毎月必要なのかを見てみましょう。

定期預金ではなく投資信託に積立投資をした場合と並べてみましょう。投資信託のリターンは定期預金のように確実ではありませんが、長期的に4%程度は十分に狙えると考えています。

このように比べてみると、預金で老後資金を貯めるよりも、投資をしたほうが無理なく続けられることがわかります。

しかも、預金の利子には原則として20.315%の税金がかかりますが、投資信託であればつみたてNISAやiDeCoなどの制度により、ある程度まで非課税で運用することができます。

72の法則

ところでみなさんは「72の法則」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。

これは、72をリターンの割合で割ると、「何年で元本が2倍になるか」がざっくりとわかるというものです。

たとえば年率6%で資産運用をしたのであれば、「72÷6=12」となります。つまり、100万円を年率6%で運用すれば、12年後には200万円になっているということです。

この算式に普通預金の金利である0.001%を当てはめてみましょう。

「72÷0.001=72,000」ということは、普通預金で預けたお金が2倍になるには72,000年も待たなければいけないということです。

このことを見ても、預金で資産を育てるのは現実的ではありません。

生活を送るうえである程度の預金は必要ですが、遠い将来の老後資金を育てる意味では、投資に目を向けたほうがいいのです。

※本稿は、『元東京国税局職員が教えるお金の基本』(幻冬舎)の一部を再編集したものです。

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