巨人の阿部慎之助2軍監督(42)が、5日のヤクルト戦(神宮)から1軍作戦コーチに配置転換されることが4日、分かった。残り15試合となったこの時期としては異例の試み。5・5差で追う首位との3連戦を前に、正捕手として優勝経験豊富な頭脳が新風を吹き込み、奇跡の逆転優勝の“切り札”となる。これに伴い、石井琢朗1軍野手総合コーチ(51)が3軍担当、二岡智宏3軍監督(45)が2軍監督代行を務める。
大一番を前に巨人が動いた。阿部2軍監督が5日に1軍作戦コーチへ配置転換されることが判明した。同日からは5・5差で追う首位ヤクルトと、今季の行方を占うとも言える3連戦。原監督が「今の立場からいくと直接対決というのが望むところと」と話していた重要な神宮決戦に、「阿部の眼」を加えた新体制で臨むことになった。
ファームは3日に公式戦の全日程終了。就任2年目の阿部2軍監督は今後に向け「僕らしさを出して、若い選手と一緒に汗を流していきたい」と話していた。現在は八百板、広岡、北村ら、長く2軍で指導してきた“阿部チルドレン”が1軍で奮闘中。シーズン最終盤としては極めて異例の配置転換でフレッシュな新風を吹かせるとともに、逆転優勝への切り札として大きな期待がかかる。
昨年9月には虫垂炎の手術のため入院した元木ヘッドコーチに代わり、ヘッド代行を務めた。その間、14試合9勝5敗の好成績で優勝へ加速した。指導者として感じた原野球について「決断力だったり、すごくビックリさせられることが多かった」と学び、その後の2軍指揮に生かしてきた。
今季、巨人は交流戦前にバッテリー部門の入れ替えを行い、実松2軍コーチを1軍、加藤3軍コーチを2軍、相川1軍コーチを3軍に配置転換した。前半戦終了後にはこれらを元のポジションに戻し、投手部門で山口鉄2軍コーチと杉内1軍コーチを入れ替えた。原監督は「新鮮さが緊張感、集中力に必要」と積極的な役職変更により風通し良くワンチームで戦ってきた。
今回の阿部2軍監督の“1軍昇格”人事は、今季3度目のコーチ配置転換となる。現役時代は長年、巨人の正捕手を務めてリーグ優勝8回、日本一3回。特に08年には主力として最大13ゲーム差を逆転して優勝する「メークレジェンド」を経験している。将来の監督候補の一人として原監督の「帝王学」を学ぶだけでなく、逆転Vを目指す1軍選手に豊富な経験を伝える役割を担う。
◆20年の阿部ヘッド代行 ヘッド代行初戦は9月16日の阪神戦(東京D)。坂本が軽度の体調不良、岡本和も軽い腰痛で先発を外れたが、2軍時に指導した田中俊が先制ソロを含む3安打2打点。立岡は1631日ぶり3ランで8年ぶり9連勝へ導き、原監督は「阿部チルドレンとでも言うんでしょうか。非常に大きな役割を果たしてくれました」と絶賛した。同23日の広島戦(東京D)では、阿部ヘッド代行の進言で先発起用された若林が1号ソロを含む猛打賞で勝利に貢献した。
〇…阿部2軍監督の配置転換によって、二岡3軍監督が2軍監督代行を務める。2軍は3日に今季の全日程が終了し、イースタン2位。秋広、中山、菊田、山瀬らが経験を積んだ。7日にはヤクルト2軍との練習試合(戸田)を予定。11日からはフェニックス・リーグに臨むが、3軍で若手育成に尽力してきた二岡監督が指揮を執り、チーム力の底上げを図る。1軍から3軍担当になる予定の石井コーチは、通算2432安打の技術を若手に伝えていく。
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