厚生労働省の調べによると、新型コロナウイルス感染拡大による解雇や雇い止めで職を失った人は、この4月7日までに10万人を超えたといいます。こうした先々の収入への不安に加え、老後資金の準備を自分で行う必要性も叫ばれる中、投資を始める女性も出てきています。 とはいえ、実際に何に投資をするかを決め、手続きを行い、売買をして…となると不安や面倒さもあり、なかなか重い腰が上がらないという人も多いでしょう。特に、投資の目的が「貯金のため」「教育費のため」「老後のため」という場合、なるべくリスクを抑えて着実に資産を増やしたいものです。 では、資産運用をしている女性はどのような金融商品に投資しているのでしょうか。ソニー銀行の調査結果から、その傾向を見ていきましょう。
女性が投資する金融商品は?
2020年6月にソニー銀行が20歳~54歳の女性500人を対象に行った「女性の資産形成・資産運用に関する調査」によると、投資に興味のある女性は約4割(とても興味がある14.4%とやや興味がある25.0%の合計)。すでに投資を始めている女性は22.2%でした。 実際に女性で投資を行っている、または興味のある投資は何かという問いへの回答は、以下のような結果になっています(n=212)。 1.「円定期預金(積立含む)」42.0% 2.「NISA(積立含む)」32.1% 3.「投資信託(積立含む)」30.7% 4.「株式投資」28.3% 5.「外貨預金(積立含む)」17.5% 6.「iDeCo」15.6% 1位の「円定期預金(積立含む)」は身近な銀行で始めやすく、元本割れのリスクもないため、普通預金の延長線上で行っている人も多いでしょう。普通預金に比べれば金利も良いこと、また中途解約の手間がかかる分、手を付けずに貯めやすいということもあります。 ただ、定期預金の金利が普通預金に比べて良いとはいえ、現在は超低金利の時代。一般的な都市銀行の定期預金の利率は0.002%ですから、これのみで将来に備えることは困難です。 一方、30%前後の女性が「実際に行っている・興味がある」と回答したのが「NISA(積立含む)」「投資信託(積立含む)」「株式投資」。 NISAには以下の種類があるので違いを見てみましょう(これ以外にも未成年者が対象の「ジュニアNISA」があります)。 ・一般NISA…投資対象は株式、ETF、投資信託等。年間120万円まで非課税投資枠となり、非課税期間は最長5年。 ・つみたてNISA…投資対象は一定の要件を備え、金融庁に届出された投資信託、ETF。年間40万円まで非課税投資枠となり、非課税期間は最長20年。 このように、2つは対象となる金融商品が異なり、また併用できないのでどちらかを選択することになります。 ソニー銀行の調査では、NISAが定期預金に次ぐ2位となっていますが、その理由は非課税枠による節税メリットにあると思われます。一般NISAを例にすると、具体的な節税額は以下のようになります。 通常、金融商品の売買で得た利益や配当金には20.315%の税金がかかります。しかし、一般NISAでは年間120万円の非課税枠があります。そのため、仮に120万円を投資した結果が150万円になった場合、30万円の利益に対して税金がかかりません。 一方、一般NISAを利用していない場合は、利益30万円に対して20.315%の税金がかかります。つまり6万945円が税金となり、手元に残る利益は23万9,055円になってしまうわけです。円定期預金の金利が0.002%という現状を考えると、利益の約2割が非課税になるのは大きなメリットですね。 なお、一般NISAは2023年に終了する予定でしたが(非課税期間は2027年まで)、新NISAが2024年からスタートするため、「NISA制度」への新規申し込み可能期間は実質2028年まで延長されることになっています。 ※一般NISA、つみたてNISAについて詳しくは、金融庁のウェブサイトで「NISAの概要」「つみたてNISAの概要」 をご参照ください。
からの記事と詳細 ( みんなは何で資産を増やす? 女性の投資に関する調査結果から(LIMO) - Yahoo!ニュース )
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