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Tuesday, March 30, 2021

正座避け頭下げた照ノ富士「ここにいる自分は想像にはなかった」…3年半ぶりの大関復帰 - 読売新聞

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 日本相撲協会は31日、夏場所(5月9日初日・両国国技館)の番付編成会議と臨時理事会を開き、関脇照ノ富士関(29)(本名ガントルガ・ガンエルデネ、モンゴル出身、伊勢ヶ浜部屋)の大関再昇進を満場一致で決めた。けがなどで一時は序二段まで転落しながら、約3年半ぶりの大関復帰となった。

 協会の使者として高島理事(元関脇高望山)と浅香山審判委員(元大関魁皇)が東京都江東区の伊勢ヶ浜部屋を訪れて昇進を伝えると、照ノ富士関は「謹んでお受けいたします」とシンプルに口上を述べた。膝に故障を抱える照ノ富士関は、正座を避けた姿勢で師匠の伊勢ヶ浜親方(元横綱旭富士)とともに深々と頭を下げた。

 現行のカド番制度となった1969年名古屋場所以降、平幕以下に落ちて大関に戻るのは1977年初場所後の魁傑以来2人目。所要20場所での返り咲きは魁傑の7場所を大幅に上回る最長ブランクとなった。

 照ノ富士関は鳥取城北高に相撲留学した後、2011年技量審査場所で初土俵。15年夏場所で初優勝し、場所後に大関に昇進したが膝のけがなどで14場所で陥落した。その後病気もあって序二段まで転落し、そこから復活を果たした。今年春場所は一度はトップと2差をつけられながら、12勝3敗で逆転優勝した。

 伝達式後の記者会見で照ノ富士関は「序二段の時、今ここにいる自分は想像にはなかった。まさかこういう結果が出るとは思わなかった」と喜んだ。前回の大関昇進時は口上で「さらに上を目指して精進する」と述べていたが、今回は簡潔な言葉にとどめた。「2回目ということで」と理由を説明した照ノ富士関は、こう付け加えた。「前回と気持ちは変わらない。やる限りは上を目指して頑張りたい」。伊勢ヶ浜親方は「長い間苦しんでいたと思う。それに負けずに頑張った成果。我慢してくれたから今がある」とねぎらった。

照ノ富士 春雄(てるのふじ・はるお)

 本名ガントルガ・ガンエルデネ。29歳。モンゴル出身、伊勢ヶ浜部屋。鳥取城北高から間垣部屋に入門し、「若三勝」のしこ名で2011年技量審査場所初土俵。13年春場所後に伊勢ヶ浜部屋へ移籍。新十両の同年秋場所に「照ノ富士」に改名。14年春場所新入幕。15年夏場所で初優勝し、場所後に大関昇進。膝のけがなどで在位14場所で陥落、序二段まで転落したが、再入幕した20年7月場所で2度目の優勝。今年春場所で3度目の優勝を果たした。得意は右四つ、寄り。殊勲賞3回、敢闘賞3回、技能賞3回。1メートル92、177キロ。

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